事業再構築補助金で旅館をリニューアル|アイデア例を紹介

宿泊施設

事業再構築補助金で旅館をリニューアル|アイデア例を紹介

長引くコロナ過は宿泊・観光業界に大きな影響を与えていますが、徐々にではありますが、ニーズの変化をとらえて前向きにリニューアルする動きも少なくありません。

特に多くのホテル・旅館で注目活用されているのが、国が運用する事業再構築補助金を活用したリニューアルです。

今回は事業再構築補助金によるリニューアルのアイデア例、さらにほかの補助金について詳しく解説します。

 


コラムのポイント

・旅館リニューアルに使える事業再構築補助金の内容を解説します。

・具体的な旅館リニューアルアイデアや事例を紹介します。


 

旅館リニューアルは事業再構築補助金の対象

リニューアルした旅館のフロント

事業再構築補助金は補助率や上限額が大きく、旅館リニューアルでも注目度の高い制度です。

まずはどのような制度なのか、基本的な部分をチェックしておきましょう。

 

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金はコロナ過によってダメージを受けた企業に対し、新規事業の立ち上げ費用を補助する制度です。

新規事業は具体的に「新分野展開」「事業転換」「業種転換」といった区分けがあり、旅館のリニューアルにも活用することができます。

現状サービスのままの老朽化したリフォーム・修繕工事では対象になりません。

例えば旅館に新しくサウナ館を新設したり、客室にリモートワーク設備を追加したりするなど、新たなサービスを提供することによって新市場に進出することが対象となる可能性があります。

補助率は経費の2/3~1/2、補助額の上限は8,000万円(第6次は上限1億5,000万円、下限2,000万円から)と大きく、うまく活用すれば経費を抑えリニューアルも可能です。

2022年内に第7次まで実施されると言われています。

 

事業再構築補助金の詳細については、こちらのコラムでも詳しく解説しています。

 

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どんな旅館が対象になるのか

事業再構築補助金の対象は業種や地域を問わず、コロナ過によって売り上げ減少していることが第一の条件になります。

 

2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前(2019年または、2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少しており、(b)2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して5%以上減少していること。

引用元:経済産業省(https://jigyou-saikouchiku.go.jp/about.php)

 

上記に当てはまり、事業再構築指針に沿った事業計画を策定することが対象要件です。

実際に対象となるかどうかの判断や事業計画づくりの詳細については、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

補助金活用の旅館リニューアルアイデア

補助金を活用して魅力的な旅館に生まれ変わるための、リニューアルアイデアをいくつかご紹介します。

 

コワーキングスペース

コワーキングスペース

コロナ過によって普及したリモートワークのニーズに対し、コワーキングスペースで「ワーケーション」を提案する旅館が増えています。

ワーケーションは「Work」「Vacation」を組み合わせた造語で、リモートワークを活かし観光地で仕事をしながら余暇も楽しむ取り組みのこと。

勤務地を縛られない個人の方はもちろん、福利厚生の一環として企業がワーケーションを企画するケースも増えています。

客室のWi-Fi整備やミーティングルームの新設などの取り組みは、「新分野展開」として事業再構築の対象になります。

コワーキングスペースは遠方からの顧客獲得だけでなく、比較的近場のビジネスマンや企業のニーズが期待できるのもメリット。

 

サウナや温浴施設の強化

旅館の大型サウナ

全国的なブームが続いているサウナも、補助金を活用して旅館の魅力や集客力を高めるアイデアの一つです。

「サウナー」と呼ばれるファンにとって、旅館のサウナ施設は旅行先を決定するほどの重要ポイントです。

サウナー同士での情報拡散力も強いため、リニューアルで本格的なサウナ・温浴施設を生み出せれば、旅館の目玉として大きな需要が期待できます。

敷地内にサウナ専用の別館を新設すれば、新規事業として事業再構築補助金を活用することが可能です。

 

 

自然との調和

眺望の良い旅館の露天風呂

コロナ過によるアウトドア需要の高まりを受け、自然との調和を打ち出す旅館リニューアルも増えています。アウトドア施設の新設は、事業再構築の新規事業や業態転換として活用できます。

例えば前述したサウナや温浴施設の場合、湖や屋外の水風呂、ととのいスペースの設置などが多いです。大自然を感じながらサウナを楽しめる環境は、本格派サウナーからの注目も高いようです。

また旅館敷地内にキャンプ場やグランピング施設を新設するリニューアル事例も。

「キャンプに興味はあるが大変そう」「子供が小さくて心配」といったアウトドア初心者にとって、キャンプと温泉旅行の良いとこどりができるのが人気のポイント。

前述したワーケーションとの相性も良いため、自然を感じられるコワーキングスペースなど組み合わせるのも効果的なアイデアです。

 

ペット対応

コロナ過では癒しを求めて新たにペットを飼い始める方が増え、一緒に旅行を楽しみたいというニーズも増加しています。

このようなニーズを受け、客室やロビーをペット対応にしたり、敷地内にペットと泊まれる別当を新設したりする旅館も登場しました。

ドッグランやペットと入れる温泉施設など、エリア内の競合旅館にない付加価値があれば、一緒に旅行したい飼い主の方の有力な選択肢になります。

 

おこもり対応

リニューアルした旅館の客室

徐々に旅行・観光ニーズは回復しつつありますが、まだまだ外出を控えたいという意見の方も多いです。

こうした需要に対し、客室内に温泉やサウナを設置し密を避けられる「おこもり旅」に対応するリニューアル事例も増えています。

露天風呂付の客室や旅館内のプライベートスペースなど、宿泊施設での時間を中心に楽しむ「ステイケーション」という言葉も登場しています。

事業再構築補助金を活用して滞在時間を楽しんでもらえる設備を新設し、旅館完結の滞在プランを提案するのも良いアイデアです。

 

 

旅館リニューアルに使えるほかの補助金

ホテルや旅館のリニューアルに使えるのは、事業再構築だけではありません。

ほかの補助金事業も上手く活用して、魅力的な宿泊施設としてリニューアルを目指しましょう。

 

地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業

引用元:観光庁(https://kankosaisei.net/

観光庁による補助金事業で、旅館単体ではなく観光地全体の魅力と集客力を高め、コロナ過の影響から再生することが目的です。

旅館が対象となる事業は「宿泊施設の高付加価値化改修」で、補助率の原則は経費の1/2、上限額は1億円と大きな数字です。

資金の補助だけでなく、観光地のコンセプトづくりや経営コンサルなどのチーム支援があるのも心強いポイント。

自治体や民間業者5者以上など団体での申請になりますが、地域全体を巻き込めるなら検討する余地は大きいでしょう。

 

補助金採択は事業計画が重要

国や自治体の補助金は申請すれば必ず採択されるわけではなく、オリジナリティと確実性の高い事業計画を練ることが重要となります。

しかし事業計画の作成は普段慣れていない方にとって頭を悩ませることが多く、通常業務の中で時間を作るのも難しいものです。

リニューアルのアイデアはあるものの事業計画作成がハードルになってしまう場合は、外部サポートの活用も検討してみてください。

 

秀建のオフィス外観

私たち秀建は施工のプロフェッショナルとして旅館のリニューアルアイデアを形にし、事業計画から補助金申請までサポート可能なパートナー企業とも連携しております。

これまで多くの宿泊施設リニューアルをお手伝いしてきた実績もごさいますので、魅力的な施設づくりもお任せください。

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