2025.10.1

ビジネスホテルは内装が満足度・リピート率を左右する!ポイントや事例も解説

お客様にとって、ビジネスホテルの内装は第一印象を左右する要素です。

もちろん、ビジネスホテルの経営においては、スタッフの接客態度やサービスの質、料金設定といった要素も欠かせません。

しかし、数ある宿泊施設の中から選ばれるホテルになるためには、内装が成功の鍵を握っているといっても過言ではないでしょう。

とはいえ、同じ宿泊施設でもビジネスホテルはリゾートホテルや旅館とは性質が異なるため、内装を考える際にはビジネスホテルならではの特徴を踏まえることが重要です。

本記事では、ビジネスホテルの内装が重要視される理由や施工会社選びも含め、内装デザインで意識すべきポイントを紹介します。

このコラムでわかること

● ビジネスホテルの内装は第一印象や利用者の満足度・リピート率に直結し、経営にも影響を与える
● リゾートホテルや旅館との違いを踏まえ、ビジネスホテルならではの特徴に応じた内装設計が必要
● 内装デザインでは「清潔感・快適さ・動線・統一感」などの基本要素を意識することが選ばれるホテルにつながる

ビジネスホテルの内装の特徴


ビジネスホテルは仕事の出張などで利用する方をターゲットとしているため、1名で宿泊することが想定されています。

そのため、客室はシングルルームが中心で、スペースは狭めです。

宿泊中に仕事をすることも考えられることから、無料で利用できる無線LANが完備されていたり、客室のデスク周りにパソコンやモバイル端末を接続できるコンセントが充実していたりします。

また、駅前など、交通の利便性が良好なロケーションによくみられるのも、ビジネスホテルの特徴です。

ただし、最近では観光で利用する方も多くなってきており、グループ旅行や家族旅行など、複数人で宿泊できる客室を備えたビジネスホテルも増えてきました。

リゾートホテルや旅館との違い

ビジネスホテルは、ビジネスで疲れた方に休息を取ってもらうことが主な目的となっているため、レジャー施設などはほとんどありません。

内装もナチュラルテイストやモダンなデザインなど、シンプルなものが一般的です。

一方で、多くのリゾートホテルや旅館では大浴場や娯楽施設、レストランなどの施設が入っています。

ラグジュアリーな内装も多く、非日常を味わえるような空間の内装が特徴です。

家族やグループなど、旅行を目的としてグループや家族で訪れるため、居室は広めです。

ビジネスホテルの内装は利用者の満足度・リピート率を左右する!


ビジネスホテルの内装が重要視される理由は、主に以下の3つです。

  • 客室の居心地が満足度に直結するため
  • 内装は「記憶」に残り、リピートを促すため
  • 競合との差別化にもつながるため

利用者の満足度やリピート率にも影響をおよぼす3つの理由について、それぞれ解説します。

客室の居心地が満足度に直結するため

ビジネスホテルを利用するお客様にとって、滞在中に多くの時間を過ごすのが客室です。

その客室の居心地が悪ければ、移動やビジネスでの疲れを癒やせないでしょう。

たとえば、内装に見た目の古さや汚れがあると、どれだけ清掃されていても「不衛生」に感じられてしまいます。

逆に、内装の工夫一つで「また泊まりたい」という印象を与えることができます。

ビジネスホテルの内装では、リゾートホテルのように非日常感を味わえるラグジュアリーな内装よりも、清潔感や快適に過ごせる環境が大切です。

清潔で快適に過ごせる環境が整えられていれば居心地がよく、満足度にもつながります。

内装は「記憶」に残り、リピートを促すため

宿泊したビジネスホテルの内装が記憶に残ると、次回同じエリアへ出張にくるときなどに、再び選ばれやすくなります。

なぜなら、人は感情と結びついた体験をよく覚えているからです。

学術的にも、感情と結びついた出来事は、記憶に残りやすいとされています。

記憶にはいくつかの分類がありますが、特に長期記憶のなかの1つ「エピソード記憶」は個人が体験したことに基づいていることもあり、記憶に残りやすいのが特徴です。

たとえば、「この空間で癒やされた」といった体験が記憶に残ると、時間が経っても「またあのホテルに泊まりたい」など、そのときの記憶を想起させやすくなります。

「このホテルで大切な商談前に一泊した」という記憶から、次回のホテル選びの選択肢にも入りやすくなるでしょう。

もし、商談前に利用し、その商談が成功したという記憶と重なれば、げんかつぎで同じホテルに泊まろうと思うかもしれません。

見た目の雰囲気や心地よさなど、内装を含むそのホテルで過ごした記憶がお客様の心に残れば、リピートを促す大きな要素になります。

競合との差別化にもつながるため

ビジネスホテルは駅前や主要道路沿いに位置することが多いため、同業他社との競争は避けられません。

立地はもちろん、価格においても差が出にくいビジネスホテル業界では、「内装の魅力」が差別化のポイントです。

たとえば、和モダンや北欧スタイルなど、「このホテルらしさ」を内装で打ち出すことができれば、競合のビジネスホテルとは一線を画すことができます。

ただし、デザイン性を追求する一方で、施工コストをどう抑えるかも重要な課題です。

ビジネスホテル業界では、価格競争が避けられないため、コストを抑えながらも安っぽさを感じさせない工夫が求められます。

その点、秀建のような実績豊富な施工会社であれば、デザイン性とコストのバランスを両立させる提案が可能であり、内装面での差別化を実現できるのです。

ビジネスホテルの内装で意識すべき基本要素


ビジネスホテルの内装が重要視されるのには明確な理由があります。

ホテルづくりを進めるうえで、以下の基本要素を意識することが大切です。

  • 清潔感・明るさ・安心感を演出する
  • 限られた空間を有効活用する
  • 防音やプライバシーに配慮する
  • お客様がスムーズに動ける動線を整える
  • 統一感のあるデザインでブランドイメージを高める

5つの基本要素について、詳しく解説します。

清潔感・明るさ・安心感を演出する

ビジネスホテルの内装で重要なのは「清潔感」「明るさ」「安心感」の演出です。

仕事や移動で疲れたお客様にとって、快適に休める環境は欠かせません。

おしゃれなデザインであっても、清潔感が欠けていれば満足してもらうことは難しいでしょう。

第一印象にも直結するため、乱雑な印象を避け、清潔で安心できる空間を整えることが大切です。

また、明るさも重要なポイントです。

ホワイトやアイボリー、ベージュといった明るい色調は空間を広く見せる効果があり、開放感を演出できます。

自然光を取り入れれば、明るさの確保とともに外への視線が抜け、より広さを感じやすくなります。

限られた空間を有効活用する

ビジネスホテルの内装では、限られた客室の中で最大限の快適性を提供することが求められます。

そのためには、設備や機器の選び方、配置の仕方も重要です。

出張などでビジネスホテルを利用するお客様のなかには、翌日の仕事に向けて、客室内で作業をする方もいらっしゃるでしょう。

しかし、デスクをはじめとした大型の家具を導入すると、どうしてもその分の空間を圧迫してしまいます。

そこで、壁面収納などの工夫があると、客室が広く感じられ、お客様に快適に過ごしてもらえます。

また、折りたたみ式デスクにして、必要なときだけ使えるようにするのも、空間を広く使えるようにする方法の一つです。

省スペース家具を導入することで、空間の広さを確保しつつ、実用性も高められます。

防音やプライバシーに配慮する

ビジネスで利用する方の多くは会議や移動で疲れており、宿泊するビジネスホテルに静かに休める環境を求めています。

もし外の車や電車の走行音、繁華街の雑踏が聞こえてしまえば、十分な休息を取ることは難しくなります。

また、隣室の話し声やテレビの音、廊下の足音といった生活音が響くと、お客様はリラックスできません。

さらに、近年は客室で作業を行ったり、リモート会議に参加したりする利用シーンも増えているため、そのような場合にも騒音は妨げになり、滞在の快適さを損ないます。

一方で、しっかりと防音対策が施されているホテルであれば、お客様は安心して休息や作業に集中でき、快適に過ごすことができます。

「周囲の音が気にならなかった」という体験は、お客様の満足度を大きく左右する重要なポイントなのです。

お客様がスムーズに動ける動線を整える

ビジネスホテルにおける快適さは、客室の広さや設備だけでなく、「お客様がスムーズに移動できるかどうか」にも左右されます。

チェックインから客室までの流れがスムーズであれば、お客様はストレスを感じにくく、滞在全体の印象も良くなります。

客室内でも同様です。

スーツケースを広げやすいスペースや、ベッドからデスク・バスルームへの動きやすさなど、ちょっとしたレイアウトの工夫がお客様の快適性を高めます。

また、スマートフォンやPCを使う機会の多い方にとっては、ベッド周りやデスク周辺にコンセントやUSBポートが配置されていると利便性が上がります。

導線を整えることで、お客様は滞在中に「動きやすい」「使いやすい」と感じやすくなり、結果としてリピート利用にもつながります。

統一感のあるデザインでブランドイメージを高める

ホテル全体の内装に統一感を持たせることで、ブランドイメージを強くできます。

和風の内装も、北欧スタイルを取り入れた内装も、どちらも魅力のある内装になり得ますが、計画性のない状態で混在していれば、チグハグな印象になるでしょう。

ビジネスホテルの内装を考える際には、コンセプトを明確にしたうえで配色やインテリアを統一することがポイントです。

たとえば、「ナチュラルテイストで落ち着いた空間」を演出したいのなら、木目調や自然素材を活かした内装にすることで、心地よさと一貫性を演出できます。

お客様に「このホテルらしさ」を印象づけることで、お客様の記憶にも残りやすくなります。

そうすれば、次回そのエリアに出張に来る際などに、「また、あのビジネスホテルに泊まろう」と思い出してもらいやすくなるでしょう。

ビジネスホテルの内装にかかる費用相場は?


ビジネスホテルの内装にかかる費用は、さまざまな要因によって変動するため、一概に「この金額が相場です」と断定することはできません。

たとえば、新築で一から設計する場合と、既存の施設を全面改装してリニューアルオープンする場合とでは、当然かかる費用も異なります。

また、どのくらいのグレードの家具や設備をどの程度導入するかも、内装にかかる費用を左右する要素です。

ビジネスパーソン向けの会議室やコインランドリーなどの共用設備を充実させるかどうかでも、費用に差が出るでしょう。

内装にかけられる費用を考慮し、デザイン会社と相談しながら進める必要があります。

関連記事:ホテルの建設費用はどれくらい?データで見る費用相場と市場動向

ビジネスホテルの内装は設計からアフターサポートまで対応できる体制が整っている業者に依頼しよう!


ビジネスホテルの内装工事を請け負う会社のなかには、デザインのみ、あるいは施工のみしか対応していないところもあります。

しかし、ビジネスホテルの内装工事は設計から施工まで複数の工程があり、関わる業者が増えるほど情報共有が煩雑になります。

一方、設計から施工、さらにアフターサポートまでワンストップで対応できる会社であれば、工事をスムーズに進められるでしょう。

また、ビジネスホテル特有の建設要件や施工技術に精通しているかどうかも判断基準です。

過去の施工実績を確認すれば、希望する内装を実現できるかどうか見極めやすくなります。

理想のビジネスホテルをつくるためには、経験と対応力を兼ね備えた内装デザイン会社・施工会社を慎重に選ぶことが大切です。

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内装デザインのポイントを押さえて選ばれるビジネスホテルにしよう!


ビジネスホテルは旅館やリゾートホテルとは違い、主に出張などで宿泊する方をターゲットとしています。

お客様の記憶に残るビジネスホテルにするためには、統一感のあるデザインでブランドイメージを高めることが重要です。

また、清潔感や明るさ、安心感を意識し、動線やプライバシーにも配慮しつつ、お客様に快適な環境を提供する必要もあります。

秀建では、豊富な経験と積み上げてきたノウハウをもとに、ビジネスホテルをはじめとした内装工事を手がけています。

「お客様に選ばれるビジネスホテルの内装にしたい」と考えているのなら、秀建にご相談ください。

監修者情報

(株)秀建 編集部

(株)秀建 編集部

店舗やオフィスの設計・内装・施工、公共工事のプロフェッショナル(株)秀建が発信するオウンドメディア。
設計・内装・施工に関する豊富な知識と経験をもとに、役立つ情報や最新のトレンドを皆様にお届けしています。

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