(株)秀建 編集部
2026.5.12
オフィスの改装で失敗しないために!注意点や費用相場、事例を解説
オフィスの改装は、老朽化した内装を新しくするだけでなく、働きやすい環境づくりや来客時の印象向上、さらに多様な働き方に対応した空間づくりにもつながります。
しかし、目的をはっきりさせないまま進めてしまうと、使いにくいレイアウトになったり、予想外の費用がかかったりする可能性があります。
また、賃貸オフィスでは、工事できる範囲や使える設備、作業できる時間帯などに制限があるため、事前の確認が欠かせません。
そこで本記事では、オフィスの改装を進めるうえで押さえておきたい注意点や費用の考え方、事例について解説します。
このコラムでわかること
●オフィスの改装は、働きやすさや生産性の向上に加え、企業価値を高める施策
●目的や現状課題を明確にした改装計画が使いやすいオフィスづくりに欠かせない
●契約条件や法令、工事中の業務への影響を踏まえて進めることが、改装の失敗防止につながる
オフィスを改装するメリット

オフィスの改装は、単に見た目を新しくするだけでなく、職場環境や企業価値の向上といったさまざまなメリットがあります。
主なメリットは、以下の通りです。
|
メリット |
詳細 |
|---|---|
|
働きやすい環境を整えられる |
レイアウトや設備を見直すことで、動線の改善や快適な作業スペースの確保が可能になり、従業員のストレス軽減や満足度向上につながる |
|
生産性の向上につながる |
集中しやすく、コミュニケーションも取りやすいオフィス環境を整えることで、業務効率が上がり、結果として生産性の向上が期待できる |
|
企業イメージを向上できる |
来客スペースやオフィス全体のデザインを整えることで、取引先や顧客に対して好印象を与え、企業ブランドの強化につながる |
|
採用力の向上につながる |
働きやすく魅力的なオフィスは求職者へのアピールとなり、優秀な人材の獲得や応募数の増加につながる |
|
働き方の変化に対応できる |
フリーアドレスやリモートワークに対応したレイアウトにすることで、多様な働き方に柔軟に対応できる環境を構築できる |
このように、オフィスの改装には働きやすさの向上に加えて、生産性や企業価値の向上にもつながるというメリットがあります。
目的を明確にして進めることで、より効果的なオフィス環境を実現できるでしょう。
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オフィスの改装の費用相場

オフィスの改装にかかる費用は、工事の内容や規模によって異なります。
そのため、「一律でいくら」と示すことは難しいです。
費用相場を把握する際は、「どの範囲を改装するのか」「何を優先したいのか」といった目的や条件を明確にしておくことが重要です。
そのうえで、複数の施工会社から見積もりを取り、内容や内訳を比較することで、より適正な費用感を把握しやすくなります。
オフィスの改装を進める際の注意点

オフィスの改装は、建物のルールや工事中の働き方まで含めて考えることが大切です。
改装を進める際は、以下の4つのポイントを事前に確認しておきましょう。
- 賃貸物件の場合はオーナーに相談する
- 賃貸契約の範囲内で改装する必要がある
- 消防法などの法令を守って改装する
- 改装期間中の業務場所を確保する必要がある
ここからは、それぞれの注意点をわかりやすく解説します。
賃貸物件の場合はオーナーに相談する
賃貸オフィスを改装する場合は、まずオーナーや管理会社への相談が欠かせません。
借りている物件である以上、自由に工事できるわけではなく、事前の承認が必要になります。
たとえば、壁や床の仕上げを変える工事でも、内容によってはオーナーや管理会社への確認が必要になるケースがあります。
間仕切りの新設や設備の変更など、空間のつくりに関わる工事であれば、なおさら早めの相談が必要です。
相談を後回しにすると、せっかく立てた計画を見直さなければならないことがあります。
そのため、工事の可否に加え、工事時間や搬入出の方法、共用部の使い方など、ビルごとのルールも確認しておくと進めやすくなるでしょう。
賃貸契約の範囲内で改装する必要がある
賃貸オフィスの改装では、契約書やビルの管理規定に沿って進めなければなりません。
どこまで改装できるのか、退去時にどこまで元に戻さなければならないのか、事前に確認しておく必要があります。
特に注意したいのは、原状回復の考え方です。
改装した内容によっては、退去時に撤去や復旧が必要になる場合があります。
また、建物の構造に関わる部分や共用部に影響する工事は、改装が認められない可能性もあります。
デザインやレイアウトを検討する際は、理想だけで進めるのではなく、契約の範囲内で実現しやすい内容かどうかを確認しながら進めることが大切です。
消防法などの法令を守って改装する
オフィスの改装では、安全面にも十分な配慮が必要です。
特に、間仕切りを増やしたり、部屋の使い方を変えたりする場合は、避難しやすさや防火の考え方に影響することがあります。
たとえば、通路幅が足りなくなる、避難経路がわかりにくくなる、自動火災報知設備や消火設備の配置に影響が出るといったケースが挙げられます。
安全面への配慮が十分でなければ、計画を見直さなければなりません。
内容によっては、消防署への届出や内装制限の確認が必要になる場合もあります。
こうした点は専門的で判断が難しいため、設計・施工の段階から法令面を踏まえて計画することが重要です。
改装を検討する際は、安全面や建物の条件も踏まえて、設計・施工会社と相談しながら進めましょう。
改装期間中の業務場所を確保する必要がある
オフィスの改装では、工事中も業務を続けられるかどうかを考えておく必要があります。
工事中は騒音や振動が出たり、一部のスペースが使えなくなったりするため、普段どおりの働き方が難しくなることがあります。
そのため、事前に業務への影響を想定し、どこで仕事をするのかを決めておくことが大切です。
たとえば、改装期間中は以下のような対応が考えられます。
- 一時的に別のスペースを使う
- 部署ごとに順番に工事する
- 在宅勤務を取り入れる
オフィスの改装を進める際は、工事中の働き方についても事前に検討しておくと安心です。
オフィスの改装事例4選

ここでは、秀建が携わったオフィスの改装事例を4つ紹介します。
- セミナー・展示会にも対応するキッチンスタジオ型オフィス
- 築50年以上のビルを再生したレトロモダンなオフィス
- 鉄骨を活かしたインダストリアルテイストのオフィス
- カフェスペースを執務室へ転用したオフィス
それぞれの事例から、改装の考え方や空間づくりのポイントを見ていきましょう。
セミナー・展示会にも対応するキッチンスタジオ型オフィス

約30年使われてきたキッチン空間を、3代目の拠点として現代の使い方に合わせて改装した事例です。
改装にあたっては、単なる設備更新にとどまらず、拠点としての役割そのものを見直しました。
リニューアルによって、商談はもちろん、セミナーや展示会の開催拠点として活用される多目的な空間へと改修されています。
改装のポイントは、調理を行う場所としての機能だけではありません。
新たな食のコミュニケーションを発信する拠点としての役割も持たせている点です。
キッチンスタジオと隣接するミーティングスペースもリニューアルしました。
両者を連携させることで、実演から打ち合わせ、商談まで一連の流れをスムーズに行える構成としています。
オフィスの改装でも、このように「一つの用途だけに限らない空間」をつくることで、使い方の幅を広げやすくなります。
築50年以上のビルを再生したレトロモダンなオフィス

1969年に竣工したビルの魅力を活かしながら、現代のオフィスに求められる機能を備えた空間へ再生した事例です。
古い建物をただ新しく見せるのではなく、建物の歴史的な意匠を踏まえながら、機能を現代仕様へと刷新している点が特徴です。
設備面では、電気・空調・給排水・照明などを全面的に更新しました。
また、セキュリティ設備も導入することで、安心して働ける環境に整えています。
一方で、もともとの建物が持っていた雰囲気を活かしつつ、内装デザインでは、モザイクタイルやガラスブロック、真鍮照明などを取り入れました。
さらに、間接照明と無線調光を取り入れることで、時間帯によって表情が変わる、レトロさとモダンさが調和した空間に仕上げています。
オフィスの改装では、すべてを新しくすることだけが正解ではありません。
既存の建物の価値や歴史を活かすことで、他にはない個性のあるオフィスづくりにつながります。
鉄骨を活かしたインダストリアルテイストのオフィス

製造工場として使われていたビル一棟を新社屋として改装し、既存構造を活かしながら企業の個性や業種特性が伝わる空間に仕上げた事例です。
既存の鉄骨レールを残したスケルトン天井をあえて見せ、無機質で力強い印象を持つ空間に仕上げているのがポイントです。
また、鉄筋工事業という特性に合わせ、鉄骨や鉄格子を活かしたデザインとすることで、空間自体に企業のイメージを伝える役割を持たせました。
エントランスの鉄格子を顧客自身が施工していることから、来客時にはショールームのような役割も果たしています。
一方で、ブリック調の壁や外構の植栽を取り入れ、無骨な印象に偏らないように調整し、幅広い従業員が落ち着ける空間に仕上げています。
カフェスペースを執務室へ転用したオフィス

人員増加に伴い、既存のカフェスペースを執務室と打ち合わせスペースへ改装した自社オフィスの事例です。
既存のカフェスペースを活用しながら、執務室と打ち合わせスペースとしても利用できるように機能を拡張しました。
複数の打ち合わせが重なっても使いやすいようにレイアウトを調整し、オンライン会議にも対応できるようにしたのが改装のポイントです。
オフィスの改装では、今の使い方に合わなくなったスペースを見直すことで、限られた面積の中でも働きやすさを高めることができます。
空間の拡張だけではなく、使い方を見直す視点も大切です。
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オフィスの改装で失敗しないためのポイント

オフィスの改装で失敗を防ぐために、特に意識したいポイントは次の3つです。
- スケジュールに余裕を持って進める
- 従業員の意見を反映させる
- 信頼できる設計・施工会社に依頼する
ここからは、それぞれのポイントをわかりやすく解説します。
スケジュールに余裕を持って進める
オフィスの改装は、多くの工程を伴います。
事前確認や打ち合わせ、見積もりの比較、各種申請、施工会社や管理会社との調整など、工事前に進めるべきことが複数あります。
そのため、短い期間で無理に進めようとすると、確認不足のまま工事に入ってしまったり、必要な手続きが後回しになったりする可能性があるでしょう。
特に、賃貸オフィスではオーナーや管理会社との調整に時間がかかる場合もあるため、あらかじめ余裕のあるスケジュールを想定しておくことが大切です。
従業員の意見を反映させる
オフィスは、実際に働く従業員が毎日使う場所です。
そのため、経営層や担当者だけで改装内容を決めるのではなく、現場の声を取り入れながら計画することが重要です。
たとえば、「会議室が足りない」「オンライン会議の声が気になる」「集中できる場所が少ない」「収納が足りない」といった悩みは、日々オフィスを使っている従業員だからこそ気づけます。
こうした意見を事前に集めておくと、改装後の使いやすさが変わります。
また、従業員の意見を反映したオフィスは、使いやすさに加え、空間への愛着も生まれやすくなります。
完成後にうまく活用されるオフィスにするためにも、改装前の段階でヒアリングやアンケートを行い、必要な機能を整理するとよいでしょう。
信頼できる設計・施工会社に依頼する
オフィスの改装の仕上がりは、設計・施工を担当する会社によって左右されます。
そのため、依頼先の選定は重要なポイントです。
まず確認したいのが、オフィスの設計・施工実績です。
実績が豊富な会社であれば、働きやすさや動線、使い勝手などを踏まえた提案が期待できます。
あわせて、設計から施工まで一貫して対応できるかどうかも重要です。
一括で任せられる体制であれば、認識のズレが生じにくく、スムーズにプロジェクトを進めることができるでしょう。
自社の目的や働き方に合った提案ができる設計・施工会社を選ぶことで、納得感のあるオフィスづくりにつながりやすくなります。
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オフィスの改装で働きやすい環境づくりを実現しよう

オフィスを改装することで、従業員が働きやすくなるだけでなく、来客にもよい印象を与えやすい空間を目指せます。
ただし、デザイン性だけを優先してしまうと、使いにくいレイアウトになる可能性があります。
働きやすいオフィスを実現するためには、現状の課題を整理したうえで、目的に合った改装計画を立てることが欠かせません。
加えて、改装を成功させるには、設計と施工の両面からサポートできる会社に相談することも大切です。
オフィスの使い方や建物の条件を踏まえた提案ができる施工会社であれば、見た目だけでなく、実際に使いやすい空間へと仕上げやすくなります。
私たち秀建は、オフィスや店舗の内装設計・施工において豊富な実績があります。
設計から施工、アフターケアまでを一貫して対応し、お客様の理想とするオフィスづくりをトータルでサポートいたします。
デザイン性と機能性を両立したオフィスの改装をご検討の際は、ぜひ秀建へご相談ください。